【開催報告】人と地域をつなぐ「市民レポーター入門講座」全3回

NPOの魅力をあなた目線で発信

新しい価値を生み出す魅力を持つ市民活動。
サポセンwebメディアの発信を通じて、若い世代の方にも親しみを持って記事を読んでもらったり、市民活動を身近に感じ関心をもったり、その活動を応援したいなと共感を持ったり、読者なりの新たな一歩になってほしいと、全3回の講座を企画しました。


<講師紹介>
子育て中であっても地域と繋がり、活き活きと働く姿を子どもに見せ、活躍しているお二人を講師にお招きしました。

・北原 まどか さん
横浜市青葉区を中心に地域に根ざしたエコ情報を発信する「森ノオト」というウェブメディアを立ち上げ、自ら編集長も務めており、二児の母。

・池田 美砂子 さん
茅ヶ崎市在住で、活動している人の想いに寄り添い、話を〝ありのまま”にきくインタビューと、想いの根底にある話の〝本質”を伝える執筆・編集をライフワークにされています。


▶参加者:8名

▶第1回目(2017年9月16日㈯)

自分自身の見える化

自分を語る20個のキーワードを挙げて自己紹介をしました。自分が何に興味があるか、自身を見つめ直す棚卸しや自分の興味のあることの洗い出しのワークショップを行い、これにより同じ目的や目標をもった人や団体の整理ができます。その他、編集の基本について、「森ノオト」の理念や組織についてお話を伺いました。


▶第2回目(2017年10月14日㈯)

取材に向けての心構え

Webメディアは、伝えたい情報を制限なく載せることができ、文字だけではなく写真や動画で伝えることができるメリットがあります。
日頃から表現や語彙を磨くために気付きメモをとったり、関心のあることについて人と話したり、得意分野についてSNSで発信していると、価値ある情報が取集できます。また、地元ならではのローカル性を活かして街を歩いてみると自然といい繋がりができ、情報を呼び込むことができ、旬な記事の発信ができるようになります。
このようなことを踏まえて、取材先を決めたら、まずは重要な相手先の下調べ(事前準備)。
取材先と、信頼のある記事を書くためにも、5W1H(Who、Why、What、Where、When、How)を用意しておき、きっかけや想い、自分がなぜ取材をしたいのか、これらが大事な要素になります。取材後は、5分でもいいので時間をとり、内容を整理し、自分が何を感じたのか、強調したいこと(オンリーワン)など見直すことがよいでしょう。


▶第3回目(2017年11月25日㈯)

“想い”を伝える文章術

10年近くライターをされている池田さんの経験を基に想いの伝わる記事の基本、池田さんが想う「書き手の心得」についてお話をいただきました。

~大事なのは想いを伝えること~
自分の想いと相手(取材先)の想いを伝えることができたら、活動の根底にある想いが読者の心に触れ、共感が得られます。記事を介して想いを伝えられたら、読者はついてきてくれます。

~インタビュー記事は読者への「贈り物」~
インタビュー現場を体感するワークでは、サポセンの指定管理者 NPO法人NPOサポートちがさきの益永代表理事を池田さんがインタビューしました。

受講者は、インタビューの前に、益永代表理事のことについて下調べをして、インタビュー後、池田さんが用意してくださったテンプレートにインタビューの情報整理をしました。

相手のことを調べた上でインタビューし、相手の活動の本質的価値を自分なりに考え言葉にし、誰にどんな気持ちになってほしいか、読者への贈り物になり得る=読者の心に届く記事を書くことが大切であることを学びました。
テクニックではなく、自分の書きたい文章を自分なりに表現し、等身大の自分で書くこと。そうなるには、日々自分の思考磨きが必要であるとも教えてくださいました。

最後に池田さんは、伝えるために何より大事なのは、「愛」。
「伝えたい」という想いがあれば、自然に「愛」が詰まった記事になると、池田さんの愛がつまった講義(贈り物)をいただいたいような気がします。

受講者の方からは、
「日頃からアンテナを張り、自分自身と向き合う時間をもつ必要を感じた」
「講師の方の想いが伝わり、自分も行動に移そうと思った」
「自分は誰に何を伝えたいのか、ということが大事」など、の感想がありました。

この講座で得たことをどのように活かしたいか、アンケートを取ると、
「自分が暮らす地域や勤務先の会報で活かしていきたい」
「自分を発信する力をつけていきたい」
「誰に何を伝えたいか、考えるように心がけたい」の声がありました。

当講座で発信するヒントを得て、受講者の住んでいる地域で活動している小さな市民活動から大きな市民活動まで、より多くの方に身近に感じ、知ってもらえることに繋がる発信者となって欲しいと思います。