サポちゃんが行く!

ゆめたい

ゆめたい

若松町にあるコミュニティカフェ。ひとり一人がかけがえのない存在として尊重され、ともに助け合い、その人らしい生き方ができる地域の交流拠点を目指し活動しています。 (設立2009年5月、店番ボランティア13名)

《代表の益永さん、店番の方にお話を伺いました》

地域でいきいきと働ける場を

扉を開けた瞬間、たい焼きのいい香りと店内に並ぶ木製の机や椅子、棚から木の温もりを感じる心地よい雰囲気。ここは、新しい出会いやつながりが生まれる「コミュニティカフェゆめたい」です。
コンセプトは、
①小箱ショップの運営
②就労継続支援A型事業所「夢ある街のたい焼き屋さん」の応援
③ワークゆめたい(障がいがある人の活動支援)です。
「ゆめたい」という名前には、「ひとり一人のゆめを叶えたい」という、温かい想いと願いが込められています。

はじまりは2007年。障がいのあるなしに関らず、働くことを含む生き方を選択できる社会を目指し、障がい者・ニートや引きこもり若年者の地域就労を支援する「就労困難若年者地域就労支援PJ」をNPO法人NPOサポートちがさきが自主事業として立ち上げました。
2008年、障がい者がまちの中で働く職場見学会を企画して「夢ある街のたい焼き屋さん西調布店」に出会います。「福祉と経営の融合」を目指し、最低賃金もクリアし、障がい者雇用を増やしています。茅ヶ崎にもこんなところが作れるといいなと、夢が少しずつ膨らんでいきました。

そんな折、ちがさきサポセン主催の「ばりあふりーカフェ」で、障がいのある方が発した言葉「街の中に通える働ける場所があり、楽しいことをしたり、お茶を飲んだり、結婚もしたいし、貯金もしたい」に心を打たれます。幸運なことに、居合わせた社会福祉法人翔の会の方や西調布の「たいやき屋さん」の設計者も交えて「たい焼き屋さんを一緒にやりましょう!」と、構想が動きだしました。その後、翔の会の尽力により、若松町商店会の一角に店舗が見つかり、開店に向けての環境整備が進められていきました。

想いがカタチへと

益永さんは以前より、趣味の手作り品を販売する方々と同様に、障がい者の方の作品も適正な価格で販売できる場所を作りたいと考えていました。そんな想いから、港南台の「タウンカフェ」のノウハウを学び、とっておきの手作り品を預かり展示販売する小箱ショップを運営することにしました。
たい焼き屋のイートインスペースにコーヒーなどの飲み物も提供し、「誰もが気軽に立ち寄り、新しい出会いや交流が生まれ、小箱ショップの作品に触れてもらえる場にしたい」そんな想いを形にしていこうと団体を発足し、併設での開店準備を進めました。
このような福祉と市民団体のコラボの店舗は他にはなく、ついに2009年11月「夢ある街のたいやき屋さん若松町店」の中に「コミュニティカフェゆめたい」がオープンしました。

作品と人がつながるやさしい空間

40個ほどある小箱ショップは、今までに160名以上のオーナーさんに支えられてきました。

「ゆめたい」が大事にしていることは「作品の発表の場だけでなく、作品を通して地域と繋がり、交流していくこと」、物を売るだけではないのです。出品者はその想いに共感し、店番も「やりますよ!」と言ってくださったりするそうです。
他にも、ちがさきサポセン主催の交流会イベントで出会った方やボランティアさんが4時間交替で店番をしています。取材をした日の店番の方は、「お店に立ち寄る方との交流や、並んでいる手作り作品をゆっくり眺めるのが楽しい」と話してくださいました。

「ワークゆめたい」は、地域の福祉事業所へ小箱ショップの売上データ入力や集計、表作成や封筒の宛名書きなど、得意分野で力を発揮してもらえる仕事の依頼をしています。
今後は「多様な仕事をさらに創出し、障がいがある方が、理解者の輪の中にいて地域で働けるよう応援していきたい。」と、いつも前向きでエネルギッシュな益永さんが話してくださいました。

心がホッとし、応援したくなる素敵な「コミュニティカフェゆめたい」。
最近はシニア男性も創作活動を通して地域デビュー! 出会いも楽しめる小箱ショップをのぞいてみませんか。