茅ヶ崎の社会教育を考える会
茅ヶ崎の社会教育を考える会
茅ヶ崎の社会教育・生涯学習の充実を求めて、月1回の例会を催し、社会教育、男女共同参画、平和、まちづくり、福祉などについて話し合い、月刊誌の読書会も行っています。3か月ごとに会報「息吹き」を発行しています。(1976年4月設立、西山正子・丸山理共同代表、正会員45名)
《西山・丸山両代表他の方々にお話を伺いました》
「公民館は、市民の自由なたまり場です・市民の仲間づくりの場です・市民の‘私の学校’です・市民による健康づくりと文化創造のひろばです・行政から独立した独自の社会教育の施設です・社会教育の専門職員がいます・無料で利用できます(一部略)」これは、「息吹き」の毎号冒頭に掲げられている公民館についての7つの宣言です。この宣言が会の思いを象徴しています。
茅ヶ崎に学びの場「公民館」を
設立は1976年と歴史のある会ですが、その当時、茅ヶ崎市には、社会教育法に基づき国内各地に開設されてきた公民館がなく、地域に主婦も学べる場を求めて、子育て中の西山さんが中心となって1975年に「公民館について勉強する会」を立ち上げました。その翌年、学習するだけでなく運動体として、会の前身となる「茅ヶ崎市に公民館をつくる会」を設立したのです。
それからは、市役所や市議会へ交渉や要望を繰り広げ市民へ運動をPRするため「息吹き」を創刊。その甲斐もあり、1977年までに市の総合計画に公民館の建設がうたわれ、1館目の建設予算が計上されました。詳しい経緯は、昨年西山さんが出版した「茅ヶ崎の公民館づくり運動」をご参照ください(サポセンにも寄贈していただきました)。
社会教育の充実を掲げて改称
市民念願の1館目となる小和田公民館が1980年に開設。その後、鶴嶺、松林、南湖、香川と1989年までに計5館が開設され、さらなる構想もあったものの、以降市は新たな公民館は建てず、地域集会施設としてコミュニティセンターを各地域に展開していきました。会としては、こうした状況を踏まえ、1995年に「茅ヶ崎の社会教育を考える会」に改称し、今後は福祉の分野も含めた社会教育の領域で幅広く活動していくことにしました。
年間を通じて、会の活動としては、月例会をはじめ、各種学習会、公民館でのパネル展、教育委員会との意見交換会、社会教育研究の全国集会参加などがありますが、特筆すべきは、前述のほぼ設立当初からの「息吹き」の発行です。
発信し続ける「息吹き」
2010年の300号到達時には休刊との議論もありましたが、全国に広がる読者の後押しもあり、年6回発行を4回にして存続することとし、昨年11月で354号に至っています。その11月のとある土曜の午後、月例会とは別に編集担当の会員4名がサポセンに集まります。最終編集の後、A4判20ページほどの冊子約400部の印刷、紙折り等まで数時間かけて作業します。そして後日皆で手分けして製本、仕分け後、会員、購読会員、行政、公共施設等に配付・発送します(「息吹き」はバックナンバーも含め、サポセン・図書館本館で閲覧できます)。
毎年8月の発刊には「私の8月15日」という読者からの寄稿による特集を組み、反戦・平和への願いを新たにしています。こうして、「息吹き」を通して会としての意思が受け継がれています。
新たな公民館・社会教育のあり方を
近年の公民館を取り巻く状況は平穏ではありません。全国では、財政難等から館数は2000年あたりをピークに減少傾向にあり、加えて職員の削減、利用の有料化、指定管理者への移行等により、社会教育としての企画・催しが減少、「貸館化」が進みつつあります。
一方で、公民館も地域社会の変化に対応していくことが求められています。教職である丸山さんは、学校教育との連携やさらなる市民との協同を図るなどして、公民館として新たな役割を創造していくべきと語ります。これからも会は、時代に即した公民館・社会教育のあり方を模索し続けていきます。
一方で、公民館も地域社会の変化に対応していくことが求められています。教職である丸山さんは、学校教育との連携やさらなる市民との協同を図るなどして、公民館として新たな役割を創造していくべきと語ります。これからも会は、時代に即した公民館・社会教育のあり方を模索し続けていきます。
←サポセンの 月例会に出席の西山さん、
丸山さんをはじめ、会員の皆さん。