サポちゃんが行く!

茅ヶ崎民話の会

1998年4月設立。会員14名。茅ヶ崎の地域に伝わる民話を語り継いでいこうと、毎月1回第3土曜日、茅ヶ崎市立図書館にて14時から、2演目を定期的に上演しています。

《代表の宮治さんにお話を伺いました》

茅ヶ崎の民話を次世代に残したい

茅ヶ崎にもたくさんあった民話や昔話が消えつつあるのに憂いを感じ、地域の財産であるお話(民話)を伝承文化として語り伝えていきたいと願った仲間が集まり立ち上げました。
茅ヶ崎出身でなくとも、40~50年定住すると愛着がわきます。この地域でこんなことがあったのか…と一緒に勉強させてもらいつつ活動を続けています。

一つのお話ができあがるまで

 茅ヶ崎には200から300ほどの民話(民衆の生活の中から生まれ、民衆の口から口へ伝えられた昔話)があると言われています。21年間に45個の民話の台本を作りました。(お話一例…かっぱ徳利(西久保)、えびす講(南湖)、和合の稲荷(中島)、七堂伽藍(下寺尾)、室田の花火(室田)など)

その土地に古くから住んでいる方への聞き取りや、現地を訪れて周囲を歩いたり写真に収めたりした後、主となるメンバーが台本を作り、他のメンバーが色付けし、15分程のお話にします。

新しいお話も作りたいと思い、古い昔話がある地域の子孫の方にお目にかかっても「ひいおじいちゃんから話を聞いたけど、詳しくは分からない」ということが多く、作りようがないのが一番の悩みです。民話は、文字として残っておらず、口伝えで語り継がれるため、少しは違っていてもよいのでは…と言う声もありますが、口で伝わったお話をちゃんとしたものとして残したい!と、情報収集に奮闘しています。そんな中、12年振りに2つの新話を作り、ひとつは昨年11月に上演、もう一つは今年中に市立図書館の定例上演会で披露できれば…と思っています。メンバーは上演会のため、月2回の練習に励み、当日は放送劇風にBGMを入れながら、地域の言葉で、それぞれの役になりきり演じます。演目に出てくる場所の地図も掲示し、行き方や現在の様子も説明します。「茅ヶ崎にこんな話があったの?!」「この前のお話の所へ行ってきたわよ」などの声を聴くと、とても嬉しいです。

民話を聞いてほっこり

今ある45のお話を大切にし、語り継いでいくためには、若いメンバーを増やしたい。図書館以外でもお声をかけがあれば、出演させていただいています。


多くの方が民話に触れて、知ってもらえる機会を大事にされていると感じました。インタビュー後、さっそく12月の上演会に伺い拝聴しました。登場人物の心情や情景が湧き、懐かしく、温かい気持ちになり、他のお話しも聞きたくなりました。帰り際に10歳くらいのお子さんが「楽しかったね。」と言って会場を後にしたのが印象的でした。ぜひ民話を聞いて、現在とは違う時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。