【開催報告】ボランティア塾in鶴嶺高校

2017年10月26日(木) 5-6時限目 総合的な学習の授業

第一部 全体学習@体育館

鶴嶺高校OG山口夏希さん(大学2年生)が『人との関わり 学ぶこと 私のボランティア』と 題し、2つの活動について熱く語りました。

☆障がいのある子どもと関わる活動

支援学校の教師を目指すと決めた高校2年のとき、実際に関わりたいと考えプール教室のボランティアに参加。お母さんからの「一緒にあそんでくれてありがとう」の一言に、「何かをしてあげる」ことだけでなく「一緒にいること」もボランティアなのだと気づかされたとのこと。

☆ライフセービング

週末に海岸で行う監視活動。
メンバーの年齢は10~60代と幅広く、人生の先輩たちから様々な話を聞けることも大切な経験。
ボランティアに一歩踏み出すだけで人生が変わる・・・。

 


第一部生徒ふりかえり

  • ボランティアに参加することで、将来の夢が決まるきっかけになるなんて思っていなかった。私は将来やりたいことが決まっていないので、自分の好きなことからでも積極的に見つけられたらいいなと思いました。
  • ボランティアは人のためになることだと思っていたけれど、自分のためになることもたくさんあるのだと思いました。少しでも興味があったらどんどん行動することができるようになりたいと思いました。迷っている気持ちも、行動をすることでもっと続けたいと思えるものに出会えるのかなと思いました。ボランティアではたくさんのことが学べるし、ボランティアに対する見方も変わりました。
  • (子どもたちと)遊ぶことだけでもボランティアになると聞いてびっくりしました。私は以前マラソンのボランティアに参加して水や食べ物を渡すときに、「ありがとう」という感謝の言葉を言っていただいたとき、すごくうれしく感じたことを思い出しました。自分も相手も楽しめることは良いなと思いました。ボランティア=大変という印象は話を聞いて薄れていきました。
  • コミュニケーションをとることが大切だとわかりました。ボランティアは様々な年代と関われることでたくさんのことを学べて視野が広くなるので、とてもやりがいがありそうだなと思いました。興味のあることから始めることが長く続くコツだと思いました。
  • ボランティアはお年寄りなどの方が多くやるものだと思っていました。でもジャンルによって若い人がやるようなボランティアもあることを初めて知りました。
  • ボランティア活動は人を支えるだけでなく、子どもたちや障がいのある方たちなど、関わった人から逆に学ばせてもらったり支えられることがあるのだと思った。常に海を守ってくださるライフセービングという仕事はとても興味があったので、詳しく知れてよかった。

第二部 予め希望をとって団体が講師に! @1年生各教室ほか特別教室

被曝した中学生の服にさわったり吊した蚊帳に入り“昔”の生活を体感したり、高校生が参加して一緒に考える

⇒ 新鮮な驚きや発見から、活動への理解・共感の<芽>が生まれたかもしれません。

団体のみなさんが、活動を始めたきっかけは?  目指すことは?

「知りたい」高校生に「伝えたい」17の団体が、体験型授業を繰り広げました。


参 加 団 体

❍ Team Aid for Japan~しょうなん茅ヶ崎災害ボランティア

もし茅ヶ崎に災害がおこったら・・・高校生ができることは?

≪生徒ふりかえり≫

★ボランティアに行く時は”これをしに来たので、これはやりたくない”などの勝手なことを言うのではなく、なんでもやるという覚悟を持って行った方が良い。被災者に対して自分たちができることを考えてみて、被災者の話し相手や学校の掃除など、考えてみればできる事がたくさんあるんだなと思いました。今回のボランティア塾を通して、自分たちにもできる事がたくさんあることが分かり、とても勉強になりました。

★関東で地震が起きて、鶴嶺高校に人が避難してきた時など、様々なことに備えて、普段からしっかりと準備をしておきたいです。お話を聞いて、ボランティアとは泥かきやがれきの撤去だけでなく、人の役に立つことが大切なのだと思いました。

★災害が起きた時、自分たちにできる事を考えた。自分じゃ思いつかないこととか思いついている人がいてすごいと思った。今日、たくさんの案が上がったけど、実際に災害が起きた時、冷静に自分が何をすれば良いか考えられないかもしれないと思った。だから、日頃から災害時のことを少しでも頭に置いておきたいと思った。被災地のボランティアの仕組みを初めて知った。自分が望まない仕事でもどんな小さな仕事でも頼まれたら一生懸命やることが大切だと思った。


❍ 防災スイッチオン!プロジェクト

災害時、SNSで命を守ろう

★普段から防災を意識することが大切だと思った。SNSなどが災害時に助けを求める手段になることもあることに驚きました。防災アプリをダウンロードして気をつけたいと思う。

★僕は2011年に東日本大震災を経験してとても辛い思いをしました。この経験をこれからの災害に活かしていけたらいいなと思った。家に帰ったら防災の準備をきちんと確認したいと思ってる。もし災害に合ったら、この講習をもっと活用できたらいいなと思っています。自分の家は海から近いのでこれから気をつけます。


❍ 文教大学国際学部渡邉ゼミナール

大学生と考える 災害時の支援する側、される側

★地震が起きたときに支援する側と支援される側とに分かれて、お互いに何が必要かを考えた。私は支援する側で、食料や医療用品などの意見を出した。ですが、支援される側からしたら、その他にも色々なものがあったので、支援される側からしたら支援される側になって考えなければいけないと思った。

★日本だけでなく外国にも目を向けて活動しているのはなかなかできる事ではないと思います。

★とても楽しかった。いろいろな意見が出て支援される側とする側で、それぞれ意見が違ったので、自分の判断で勝手に支援するべきではないと思った。


❍ 「わーく」編集部(SCF)

災害は避難してからも問題が山積

★もし避難を自分もすることになり、大変な状況に立たされたら、ほかの人をかまっている場合じゃないんじゃないかと思いました。でも、なぜ他人を助けるのか、それは人間は人のことになると頑張れて、頑張ることで自分も見えてくると仰っていて、なるほどと思いました。

★知らないことによって助けられない、助からないことがすごく怖いなと思った。中学の時引っ越してきたから地域のことをあまり知らず生活している。今、自分にできることは何か、考えていこうと思った。

★部活でもチームワークで行動するということを、とても心がけている。困っている人を助けるという行動に学生の力をつなげられたらと思う。

★災害弱者と呼ばれる人はたくさんいて、それを助けるには中高生のような若い私たちが率先して行動していかなければならない。災害が起きた時、パニックになってしまい何も手につかない状況になってしまうと思います。でもその中で、工夫を凝らしたり、周りの人たちのことを考えながら乗り切ることが必要だとわかりました。


❍ 日本吟心流詩吟國舟会

人生初の詩吟 漢詩を通して考えよう

★最初は詩吟と聞いても何もわからなかったけど、話を聞いたり、詠んでくださったのを聞いて面白いと思った。国語の授業とかで俳句や短歌は詠んだことがあるけど、メロディーをつけてはなかったので驚いた。和音はしとりがない音階なので斬新だった。実際にみんなで詠んでみたら伸ばすところがきつかった。でも滅多に出来ないことが出来てとても良かった。

★自分は静かに詩を読む会だと勝手に思っていたが、それとは真逆で音楽、リズムに合わせて詩を読む会でびっくりした。また、先生方の声量や声の響き具合にも驚かされた。自分がいつも聞いている詩とは違い、少し興味を持つことができた。想像以上に楽しかった。

★吟心というのを初めて知ったがとても面白かった。漢詩や俳句などを歌にして歌うのはなかなか難しかったし、高い音も多かったので声を出すのが辛いところもあったが、最終的にとても楽しいと感じた。


❍ 筆記通訳サークル「虹」

要約しながら、他の人が読めるきれいな字を・・・

★耳が聴こえない人がこんなに苦労しているんだなぁと初めて知った。みんなが言っていることも、笑っていることも、わからないまま会話が進んでいっているということは残念だと思った。今後もし、耳が聴こえない人に出会ったら、筆記をやってみたい。自分が苦労せず、いろいろなことを聴き取れていることに感謝しようと思う。

★自転車のベルを鳴らしても、なんで聞いてくれないんだろうと思ってしまったんですが、無視していたのではなく、”聞こえない”のかな、と優しい気持ちを持って行動しようと思いました。要約筆記を体験させていただいて文をまとめることがとても難しいことだと改めて思いました。集中して聞くことを大切に、普段の授業からでも活用していこうと思いました。


❍ 茅ヶ崎市聴覚障害者協会/茅ヶ崎市手話通訳者連絡会

手話、少しでも覚えられたら


❍ 介助犬聴導犬育成団体 NPO法人ウェルフェアポート湘南

障がいのある方のサポートを ワンちゃんたちは ユーザーさんのパートナー

★介助犬・聴導犬が、義務的でなく遊びの延長で楽しくやっていると聞いて凄いなと思いました。パートナーと一つになってお互いが信頼しないといけない、そしてまだまだ数が足りないので、将来少しでも育成団体に関わる、支援できたらなと思いました。

★自分が自由に動けない体になったら介助犬に助けてもらおうと思いました。なぜなら犬が好きだし、犬でも人間のような信頼感を持てたからです。こんな犬を育てている人たちがとてもすごいと思いました。

★自分は動物が好きで希望しただけだったけど、いろいろなことを深く知って楽しかった。犬たちが仕事をさせられてかわいそうだと思っていたけれど、その考えが変わった。


❍ Hearts

美容師の仕事×美容ボランティア×大学で福祉を学ぶ

★自分の夢に向かってしっかりと計画を立てていくことが大切だと思いました。いろいろな社会貢献の仕方があり、とても良い勉強になりました。私も将来社会の役に立てるように、目標を立てて、自分と向き合いながら頑張りたいです。

★何か障がいを持って生きている人たちと関わって綺麗にしてあげる美容もあるのだと思った。美容師は髪を切るという固定観念があったのですが、障がいのある方、高齢者の方の髪を切ることで笑顔にする方法もあるのだなと新しい考えを知ることが出来た。自分の未来について真剣に向き合いたいと思った。

★美容師とボランティアはどんなつながりがあるのか?と思っていましたが、美容で人を変えられたり、誰かを助けることが出来るのはすごい事だなと思いました。

★何の隔てもなく、みんなの髪の毛をおしゃれにする、というボランティアにとても魅力を感じました。世界で活躍できるボランティア、というのは初めて聞いたのでとても興味を持ちました。一つのボランティアでも、様々な活動をしていて本当にすごいなと思いました。

★とても計画性があって、1年間で成し遂げることを決めて年々クリアしていた。なんであんなに頑張れるのだろうと思っていたけど、世界中の人が笑顔になって、新しい自分を見つけてもらいたいと言っていて、今自分が見習うべきところだなと思った。

❍ ヒロシマを語る会-神奈川

詩「ひろしまの空」の朗読と原爆、被曝について

★ヒロシマの原爆の映像や写真はいくつか見たことはあったけど、今日とても衝撃のある写真を見せてもらって、もう2度と起きてはいけないことだと改めて思った。そのためには、経験した人の話を次の世代に受け継ぐことを絶対にしないといけないと思った。自分もそのうちの一人になれれば良い。

★ヒロシマ、長崎に実際に行ったことがあり、原爆についての知識はある程度知っていました。今回、あらためて朗読を自分たちでしてみて、1回目と2回目、読んでいる時の気持ちが変わりました。間近で服を見て、少し衝撃を受けました。そのような写真や物を見ることで、もっともっと若い世代へと伝えていけると思います。


❍ 平和を考える茅ヶ崎市民の会実行委員会

世界に広がるオリヅルのメッセージ 朗読の前にウオーミングアップ

★佐々木禎子さんの話は知っていたけど、朗読を通して深く知ることが出来ました。千羽鶴を通して世界と平和な関係を築いていることも初めて知ることができ、とても良い経験になりました。まだまだ知らないことが多くあると思うのでいろいろなことに耳を傾けていくとともに誰かに伝えていきたいです。

★禎子さんの物語を中学の時に英文で習いました。しかし、今回読んだ禎子さんの物語は私の知っている内容より、詳しく病以外にも様々な苦労があったことを知ったことで折り鶴の重みがさらに伝わってきました。

★平和の大切さがとてもよくわかりました。戦争などで苦しんだ人たちがいるからこそ、今の平和があることを知り、この平和がいつまでも続いていくようにしなければならないと思いました。

★少女の気持ちを思うと気持ちが苦しくなりました。このことはたくさんの人に知ってほしいと思います。なので、私も家族などに話してみようと思いました。


❍ 虹の丘おやじの会RAM

戦争で垣間見えた茅ヶ崎のもう一つの未来

★今、こんなにも平和な茅ヶ崎があるのは当たり前ではなく先人の方々が築いてきてくれたものなんだと思うと、今後のこの町を今まで通りの暮らしやすい場所、いやもっと高みを目指して現代の若者が歴史を伝えていく必要があると思いました。自分はちがさき市民ではないけれど、改めてこの市の素晴らしさを感じられ、本当にとても良い機会になりました。

★自分らの地域にほこりや興味、関心を持った。

★茅ヶ崎で自信をもって育ってほしいという願いで活動してきているなんて凄いなと思いました。昔は、うみがめの卵を掘って食べたり、普通にお弁当に入っていたとか、ブリが1日で1万匹も獲れたと聞いてビックリした。それに、まぐろ漁を小学4年生の子がアルバイトでやるなんて現代っ子は絶対にやらないし、そのお金を家族のために使うってことは殆どないと思うのですごいと思いました。関東大震災が家が壊れちゃうほどでかかったなんて知らなかったのでビックリしました。日本は地震が多い国だから、もっと知識を増やしたり、昔のことを知るのは大切だなと思いました。私は昔のことを知って何があるのか、何もないじゃんと思ってたけど、話を聞いて昔のことは今につながってる、知る必要があると気づけたので良かったです。


❍ NPO法人発達サポートネット バオバブの樹

発達障がいを通して知る、人の多様性

★自分の事、自分じゃない人の事が分かる体感ゲームを通じて人それぞれ個性があり得意、不得意なものは違うことが分かりました。一つの物事に優れていても他の事が出来ない人もいるのだということが分かりました。その出来ないことを責めるのではなく、それを理解することが大切だと思いました。

★この世の中がもっと障害に対して理解を深められることが出来たら、もっとすばらしい未来が広がっているのではないかと思った。

★目に見えない困難さ、他のことがよくできる分、できないことがあると責められるのはつらいと思いました。普段の生活が普通にできる分、責められやすかったりするけど、一番困っているのは本人であることを理解できる人になり、また理解を広めることが大切だと思いました。アメリカのように理解が少しでも早く日本に広まって生活しやすい世の中になるといいと思いました。


❍ ちがぼ~(茅ヶ崎に冒険あそび場をつくろう会)

やりたい! 心

★ちょっとした発見が自分にとって大きいものなのかもしれないと分った。私はやったことがないことは怖くてチャレンジしないことが多いのですが、これからはチャレンジしようと思う。

★久しぶりに思いっきり絵を描けてとっても楽しめました。また、気持ちがすっきりした気がしました。ちがぼ~さんのように子ども達に思いっきり遊べる場所を作ってあげることは、とっても良いことだと思いました。自分も子どもの頃に出会いたかったです。自分に自信を持ってやりたいことを進んでやっていきたいと思いました。

★私は小さい頃、外で友達と遊ぶことが好きでした。よくやったのは、かくれんぼ、鬼ごっこ、家族ごっこなどで、一人で遊ぶときは一輪車、キックボードなどをしていました。今はもうなくなってしまった家の隣の森では許可をとってブランコを作ったり、秘密基地を作ったりしていました。とても楽しかったので最近できなくなってしまっているのはとても悲しいです。こんな団体があるとは思っていなかったのでとても良いと思います。私もやってみたいです。


❍ サンチャイねぱるぱ

貿易ゲームで知ったことは?

★ゲームを通して日本は恵まれているんだと感じました。また支援も、対等の立場でなくてはいけないんだと実感しました。ネパールでは、地震があり大変ですが、私も何かできる事から始めていきたいと思いました。

★何かをしてあげるだけではなく一緒に何かをするという支援の仕方が印象に残りました。

★ゲームを通して日本は恵まれているんだと感じました。また支援も、対等の立場でなくてはいけないんだと実感しました。ネパールでは、地震があり大変ですが、私も何かできる事から始めていきたいと思いました。

★実際に、マーケットに物を作って売ることが出来て楽しかったし大変だった。でも道具がない中で商品を作るのは難しいと気づいた。


❍ 茅ヶ崎・宮沢賢治の会

ほんとうの幸せを求めて

★今の時代と昔の時代の生きている状況の違いや、今の良いところと悪いところが少しわかった気がしました。戦争について、自然災害について、本当の幸せはどこにあるのか、何が必要なのか、素晴らしいお話を聞いて学ぶことがたくさんありました。

★宮沢賢治さんの”人のために生きる”という心持がとても胸に響きました。自分だけのために生きてきた自分が恥ずかしくもなりました。将来の夢も、”自分がやりたいから”という理由はもちろん、何か自分以外のものの為にできる事を見つけたいと強く思いました。

★小学校で習ったときは、どんなことを言っているのかわからなかった詩も、今、改めて先生の話を聞き、宮沢賢治の生きた場所に関係していることなどを知って、ようやく小学校の分からなかったモヤモヤが晴れた気がしました。僕は本を読むことが好きで、いろいろ読んでいるけれど、作者の生きた環境がこんなにも作品に関わってくるのだと知って驚きました。


❍ 一般社団法人アステム湘南スポーツソサエティ

スポーツを通じて地域貢献

★ボランティアには色々ある。スポーツボランティアの資格もある。スポーツ中ぶつかったりして倒れたら脈をとる。身近なところにボランティアはたくさんある。ボランティアだと思ってやると大変だけれど、好きなことだからやりたいと思ってやると楽しく、楽な気持ちでできる。

★小中学校時代に野球をやっていてケガをした時、コーチが応急手当でテーピングを巻いてくれたことがあり、その手当のおかげでケガがひどくならずに済んだことがあったので、今度は自分が誰かを助けてあげる番だなと思いました。

★ボランティアってこんなに気軽にできるんだと気づきました。「ボランティアをやろう」と思ってやるのではなくて、「自分のやりたいことをやろう」と思ってやっていたものがボランティアだったという話を聞いて、とても身近なものなのだと思いました。

(参加17団体7)

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