【開催報告】第13回SDGsカフェ『やってみたいがまちと心を動かす瞬間。 ~次世代と地域が交わる、ひらめきの場~』
♦日 時:2025年10月19日(日) 14:00~16:00 ♦参加者:13名
♦会 場:ちがさき市民活動サポートセンター フリースペース大
♦プログラム
① ゲストスピーカーのお話
・学生団体ニューコロンブス 第5代船長 松山 亮翔さん
② クロストーク
第5代船長 松山亮翔さん ✖ NPOサポートちがさき 小山紳一郎さん
③ グループワーク
④ 全体会 ワークまとめの共有・ゲストスピーカーからのコメント
「地域スイッチ」〜学生とまちが響き合う、ワクワクの瞬間〜
「ひらめきがまちを動かすなんて、始めたときには思いもしなかった。」
そんな言葉が、まちの空気を少しだけ変えた午後。茅ヶ崎サポセンで開催された今回のSDGsカフェでは、学生団体ニューコロンブスのゲストや地元の中高生、そして地域の人々が集い、互いに出会い、響き合う温かな時間が生まれました。
小さな船が、大きな航海へ
ニューコロンブスは、コロナ禍に3名の同級生が立ち上げた小さな船から始まり、今では210名の乗組員を抱える大きな船へと成長しました。「一期一会」「素直」「怒られるまでやる」「楽しむ」という4つの理念を掲げ、5代目船長・松山さん(高校3年生)は「#ワクワクする」を羅針盤に、学生の可能性に挑戦し続けています。
始まった当初の拠点はWi-Fiのある古民家。学校以外の居場所として人が自然と集まり、やがてビーチクリーンや農業体験、スマホ教室など地域貢献へと広がっていきました。現在は16の事業を展開し、謎解き×ビーチクリーンの「Miigo」は、楽しさと社会貢献が見事に融合した代表的な取り組みとなっています。
「藤の盆」:ワクワクの記憶を、まちとともに
今年の秋には、松山さんが子どもの頃に感じた祭りの記憶を自分の手で再現したいという想いから藤沢駅前広場で開催された「藤の盆2025」を企画。スポンサー探しや出店者集めなど、地域の大人たちの協力を得ながら、学生主体で運営されました。これは単なるイベントではなく、「やってみたい」を形にする学生たちの挑戦の場であり、地域とのつながりを深める時間となりました。これからもニューコロンブスは地域と学生をつなぐプラットフォームとして活動を広げ、未来を切り広げていきたいと若者の熱いエネルギーを感じました。
クロストーク:課題に向き合う、それぞれのアプローチ
小山さんからSDGsのような課題に対して「バックキャスティング(未来から逆算する思考法)」の有効性について紹介があり、一方でニューコロンブスは、現場のリアルや感情の動きに寄り添いながら柔軟に動き、結果として社会課題の解決につながっていると語られました。「正解はひとつではない」という言葉が、参加者の心に深く残りました。
質疑応答:人の集め方とスポンサー獲得に関して
Q.人の集め方で意識していることは
「入ってください」「入りませんか」といった直接的な勧誘を行わないこと。参加者が加わったときに、その人自身の興味ややりたいことを引き出すことを大切にしている。参加費や活動頻度に制限を設けないことで自由な参加が可能となり、「楽しそう」という雰囲気に惹かれて自然に人が集まってくる。強制的な呼びかけではなく、雰囲気や関心を尊重する姿勢が、今の学生の生き方に寄り添いながら人を集めてこれたのではないか。
Q.スポンサー獲得について
主にイベントで出会った企業との関わりから生まれている。企業担当者との立ち話の中で「困っていることはないですか」と課題を聞き出し、「学生が手伝えることはありますか」と問いかけることで、双方にとっての相乗効果を考えた提案を重ねてきている。こうしたやり取りを通じて、企業の課題解決と学生の活動が結びつき、協力関係が築かれている。
スポンサーに関する次年度の計画は、毎年12月ごろから団体内で議論が始まる。「ニューコロンブスをより強くし、より良い団体へと成長させるために、どこと組むと良いだろうか」とメンバー間で検討を重ね、狙いを定めた企業へアプローチを行っている。
グループワーク:出会いが、やりたい気持ちを育てる
ニューコロンブスから大学生の川島さん(航海士)と高校生の南さん(プロジェクトリーダー)も参加し、団体の多様な入り口について語ってくれました。最初からボランティアを志していた人もいれば、そうでない人もいる。活動を通じて人と出会い、語り合い、プロジェクトに関わる中で「やりたいこと」が見えてくる。そして「自分がワクワクすること」にシフトすることで、自然と可能性が広がっていくのだと語られました。
この言葉に、参加していた子育て中の保護者からは「腑に落ちる」との声も。進路や将来に悩む子どもたちにとって、正解を探すよりも「ワクワクすること」に出会える環境こそが、何よりの支えになるのではないか——そんな気づきが、会場に静かに広がっていきました。
「やってみたい」と思える瞬間は、誰にでも訪れる。大人も子どもも、立場を越えてその気持ちを大切にできるまちでありたい。そんな願いが、参加者の胸に灯ったグループワークでした。
「地域スイッチ」が入った瞬間
「一歩踏み出すこと」は学生に限らず、誰にでもできるという松山さんの言葉は、参加した大人たちの心にも深く響き、ニューコロンブスの活動が楽しさと挑戦を呼び起こす”ワクワクした循環”として地域に広がっていくことを実感しました。
茅ヶ崎サポセンがその時間、ワカモノの声が響き合う、地域と学生とが自然と混ざり合う場所となり、「やってみたい」と「応援したい」が出会う瞬間が確かに生まれました。
あなたの「地域スイッチ」は、どこで入るでしょうか。
参加者から学生団体ニューコロンブスへ
参加者の皆さまからたくさんの温かいメッセージをいただきました。一部をご紹介します。
- 若い力が未来を創る!率先して行動する学生の姿に感動しました。
- とても良い機会でした。これからも頑張ってください!
- 活動がとても上手で驚きました。今後の活躍も楽しみにしています。
- New Columbusの活動がもっと多くの人に広まり、「ワクワク」しながら進んでいけることを願っています。
- 「ワクワクする!」活動、大人も楽しませてもらいました。Instagramもチェックします!
- ニューコロンブスの取り組みを応援しています。
- 多くの気づきときっかけを得ることができました。ありがとうございました。
- この調子で頑張ってください。南湖ハウスを茅ヶ崎の拠点として活用してください。
- 息子たちとも今日のことを話してみようと思います。ありがとうございました!
- つまずきや失敗も未来への糧。気になったらまずはやってみることが大切ですね。
- これからも「ワクワクすること」をたくさん続けてください!
- ワクワクを大事に、楽しく活動を続けてください!
ちがさきサポセンは、ちいさな想いの集まる場所。
「ひとりの思い」から「みんなの思い」へ。
その変化の瞬間に、まちの未来がそっと芽吹いていきます。








